「性格」を変える科学的アプローチ ”脳科学は人格を変えられるか?”
■簡単なまとめ
タイトルのとおり脳科学(と一言で言ってしまっていいのか?)とりわけ、人の人格に影響を与える楽観的、悲観的な性質がどこから来るのかに迫った一冊。
著者は楽観的になりやすい遺伝子を発見し、一躍有名になったオックスフォード大学のエレーヌ・フォックス。
いわゆる楽観的にある人物は悲観的である自分物よりも寿命が長いという研究結果や、脳を解剖学的、神経学的、分子遺伝子学的......と様々な観点から検証した研究結果がまとめられている。
自分が楽観的な人物なのか悲観的な人物なのかを見分ける方法や、少しでも楽観的になる方法など、最新の科学的知見からより、人生を肯定的に生きる(これが本書における楽観的の意味)道を探っている。
■感想 最新科学によって明らかにされるよりよく生きるヒント
この本を読んだきっかけは確かジュンク堂てたまたま手に取ってとかそんな感じだった気がするが、内容はかなり骨太の脳科学の本である。
まとめでも述べたようにある遺伝子を持つか否かで生まれつき楽観的である人とそうでない人がいるという発見がある一方、その遺伝子を十分に持っていない(いわゆるホモ型という意味だった気がするが)人でも楽観的な人がいるので、楽観的であるか否かは遺伝子だけでは決まらないということにも触れられている。
つまり後天的に環境要因によって人の人格は変えられる可能性を示唆している。
若干哲学的な問いも含まれていて、あと何回か読込む必要がある。
楽観的になるための方法は実は具体的にはあまり触れられていないのだけれど(最近研究が始まったらしい)、どうやら悲観的なこと1に対して、嬉しいこと、好ましいことが3以上あると、楽観的というか幸福でいられるらしい(記憶があやふや)。
セルフモニタリングに役立つ一冊といった位置づけだろうか。
たぶんいつか読み直してもういいかいレビューする。