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驚きのホームレスホーム "TOKYO 0円生活"

TOKYO 0円ハウス 0円生活 (河出文庫)

TOKYO 0円ハウス 0円生活 (河出文庫)

■簡単なまとめ
ホームレスの家(ホームレスなのに家があるとはこれ如何に)を著者が訪れ、その家の住人と会話をし仲良くなりながらホームレスの暮らしかたや考え方が明らかになっていく本。

今までのホームレスの既成概念を覆す(そもそも家持っちゃってるし........)だけでなく、ホームレスの家や生活を通して新しい生き方や、建築のありかたについて考察している。

■感想 驚きのホームレスの生態

当然この本に登場するような生活をすべてのホームレスがしてるわけではないのだが、それでも自分の中のホームレス像のようなものを打ち砕くのに十分なインパクトがある。

この本に登場するホームレスの鈴木さんは、アルミ缶拾いでお金を稼ぎ、私の考えよりも遥かに豊かな食生活を送り、自動車のバッテリーを再生し、電気まで使えるような家に住んでいる。
銭湯にも行き、清潔な服を知り合いから貰うので全然汚くない。

もはや本当にホームレスなのか疑問に思う生活を送っている。

当然そこには鈴木さんはなりの苦労があるわけで、例えば普段居を構えている某河川敷では月に一回、お役による「ガサ入れ」があり、このときに家があると撤去されてしまうので、このときは家を分解しリアカーに載せガサ入れが終わるのを待つそうだ。そのため家は雨風を凌ぐ性能を持ちながら(当然断熱性とかは低いのだけど)も分解、組み立てが容易でしかも運搬まで可能になっているのである。

こんな家を作るために鈴木さんは毎日頭を使い工夫をこらし、生活をより良いものへするために努力している。

その姿勢は人であれば誰もが持つべきものでハッとさせられる。

自分の生活になにが必要でどうすればそれを満足できるのか。
私たちはついつい、その満足させる手段としてお金を使いがちだが、鈴木さんはそんなにたくさんお金が使えないので、都市の人が捨てたものの中からその答えを拾ってきたり、頭を使ってそれらをすこし弄ったりしてる。

思考停止せず、自分に必要なものを満たしていく姿はマーケティングに踊らせられてついつい色んな物を買ってしまう私達をハッとさせる魅力がある。