読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

新しい働き方、仕事の作り方 "「社会を変える」を仕事にする:社会企業家という生き方"

 

「社会を変える」を仕事にする: 社会起業家という生き方 (ちくま文庫)

「社会を変える」を仕事にする: 社会起業家という生き方 (ちくま文庫)

 

 

■簡単なまとめ

ソーシャルビジネスとは社会的な課題を市場と捉えて、課題の解決策を提供するという最近注目されてるビジネスである。社会起業家ともいうらしい。(ちゃんと調べてない)

 

病児保育を行うNPOをたちあげるまでのきっかけや、実際にサービスを開始するまでに出てくる課題を悪戦苦闘しながらも解決していく様が著者本人の素朴な目線で描かれている。

 

病児保育とは、保育所で預かれない病気の子供を預かるサービスのこと。子供は突然病気にかかる、すると子供の面倒を日本では母親が見なければならなくなるが、そうなるとその日は当然働けない。

企業としても予測できず仕事を休む人を責任にある立場に置けないので、女性の積極登用の足枷になっている。

 

サービス開始後このようなサービスを待っていたという声や、このサービスのお陰で正社員になれた、出世できたという声が届けられたとか。

 

■感想 仕事を見つけるというのはすごく素朴なことなのかも

 

著者はもともと学生ITベンチャーの社長として在学中から働いていたのだが、同僚と経営方針が合わなくなり、新しいことをやろうと考え、世界を変えるような事をやりたいとおもってる自分に気づく。

その中でこの病児保育問題で困っている人がいるという事に気付きこれを解決しようとする。

 

この困ってることを解決するというのは非常に素朴であるのだが協力でインパクトが大きいチャンスだった。

特に病児保育のように普遍性のある問題は時間的にも空間的にもパイが大きい。

 

需要のないとこに無理矢理需要を作り出す、マーケティング的な発想ではなく、困っている人を助けるという、なんというか非常に素朴で人間味に溢れる発想である。

 

これからのビジネスはある程度の公益性が有ることが持続可能性の担保として必要なのだが、困ってることを解決するというソーシャルビジネスの発想はこの点を満たしている。

 

なにか新しいビジネスを起こすときは人の困っている事を探してみるのが一番の近道かもしれない。人間の生活って問題だらけだし。

 

もうひとつ特筆すべき点は、病児保育を解決するために新しいテクノロジーや仕組みを使わず、既存の考え方や仕組みを利用している点である。

新しい問題に対してついなにか新しいテクノロジー等をぶつけたくなるが、我々は既にその解決策を十分に持っているのかもしれない。

 

巻末にスタートアップまで役に立った書籍が書かれているので起業を考えている人にとってのおすすめ本集的にも使える。

 

 

 

余談だが困っている事を解決するとは世界から苦しみを取り除くという行為なので、人によってはソーシャルビジネスを行うことが効果的な利他主義たる道になるかもしれない。